ジュリアーニ:ロッシニアーナ集
マウロ・ジュゼッペ・セルジョ・パンタレーオ・ジュリアーニ( 1781年7月27日 – 1829年5月8日)は、ウィーンで活躍したナポリ王国のギタリスト・作曲家です。 ベートーヴェンは(1770年〜1827年 )で同じくウィーンで活躍したのですから同時代のライバルといえましょう。
クラシック音楽においてギターの音楽は少ないのですが、そのような中で、音楽先進国のギター音楽作曲家としてのジュリアーニの存在は貴重です。
ロッシニアーナが現在あまり顧みられないのは、ロッシーニの歌劇があまり一般に人気が無いためかと思います。例えば当時流行った管楽合奏のハルモニームジークなどは、モーツァルトなどの歌劇の抜粋などでしたから、今でも人気があります。
ジュリアーニは特殊楽器の作曲家としては優れすぎておりますが、現在一流の作曲家とは認められておりません。このロッシニアーナは、以上のような理由であまり演奏されることが無く忘れられているのは残念です。なお、当会にある出版物は現在手に入れることが困難なようです。しかし相当な難曲のように見受けられます。
メディア・カームホームページより引用
ジュリアーニ:ロッシニアーナ
- 第1番Op.119
- 第2番Op.120
- 第3番Op.121
- 第4番Op.122
- 第5番Op.123
- 第6番Op.124
〈ロッシニアーナ〉(ロッシーニ風)と題された、これら6つのギター独奏曲は、19世紀前半のヨーロッパで流行した「ポプリ」という楽曲形式で書かれています。「ポプリ」とは、折々に人気を博したオペラから人々を熱狂させた名旋律の数々を上手く弾きつなげていく手法であり、ギター奏者を始め凄腕の演奏家が自己の技巧をわかりやすく披露するためにこれを用いました。ギターのヴィルトゥオーソとして一世を風靡したジュリアーニもこれに倣い、当時ヨーロッパ中の劇場を席捲していたロッシーニのオペラから主題を取って6曲のギター独奏用ポプリを作曲しました。
ジュリアーニの演奏技術の粋が込められギターという楽器の表現力の豊かさを最大限にまで引き出した〈ロッシニアーナ〉は、ギター音楽史上に燦然と輝き続ける屈指の傑作として多くの演奏家に愛奏され続けています。本曲集は、〈ロッシニアーナ〉Op.119~124までを各々の初版譜に基づき校訂編纂したものであり、全6曲収載の楽譜としては国内唯一のものと言ってよいでしょう。巻頭ではイタリア人ギタリスト、ジューリオ・タンパリーニによる「ロッシニアーナについて」の一文を付し、各曲で用いられたロッシーニの原曲についての紹介がなされています。巻末には各初版譜からの校訂表も掲載。
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